2025年10月、東京ビッグサイトで開催された「JAPAN PACK 2025(日本包装産業展)」において、
株式会社アルパカ(大阪市東淀川区)は、生成AIを活用した書類管理の自動化をテーマとするセミナーを実施しました。
■ セミナータイトルと講演概要
講演タイトルは「生成AIで変わる書類管理の自動化」。
中小製造業における受発注書、検査記録、納品書などの紙帳票を対象に、
生成AIを用いて自動でデータ化・整理・共有する手法を紹介した。
講演では、AIが書類の文脈を理解し、異なるフォーマット間の情報を統合できる技術的背景についても触れ、AI導入の初期ステップとして、スマートフォンを利用した小規模実践例を解説した。
■ 書類管理の自動化によって得られる効果
セミナー内では、AIによる書類管理の自動化によって得られる具体的な効果として、
次の3点が挙げられた。
- 入力・転記作業の削減
紙やExcelへの手入力をAIが自動処理することで、日次・週次の記録作業を軽減。 - 情報共有の迅速化
現場・営業・経理間で帳票データをリアルタイムで共有し、部門間の情報分断を防止。 - 属人化の緩和
特定社員の判断や経験に依存せず、記録・検索・集計をAIが補助することで、業務の標準化を促進。
これらの効果により、書類管理の負荷軽減と再現性の高い業務運用が期待できるとした。
■ セミナーで示された実践手順
AI活用の第一歩として以下の3ステップを提示した。
- 社内に残る紙帳票を選定(例:注文書・納品書・検査記録)
- スマートフォンで撮影し、AIにより内容を自動抽出
- 自動生成されたデータを基に、担当者間で業務確認・分析を行う
このプロセスにより、システム導入前でも実運用に近い検証が可能となり、
導入可否や効果を短期間で判断できる仕組みを説明した。
■ システム導入の成功条件とリスク回避策
講演では、システム導入における失敗要因として「現場を見ずに構築すること」を挙げ、
導入効果を高めるための条件を以下の3点に整理した。
- 現場の作業プロセスを正確に把握すること
- 段階的に機能を追加し、スモールスタートで短期間で検証を行うこと
- 利用者からの改善要望を継続的に反映すること
これにより、AIを活用した業務改善を持続可能な形で進めるための手順を示しました。
■ 今後の展開
アルパカは今後も、生成AIを活用した中小製造業の業務効率化・情報共有支援を継続的に行う方針。
同社では、書類管理の自動化を起点として、在庫・品質・原価など
製造現場全体のデータ連携を推進する構想を示している。
📍関連リンク
» AI文書管理サービス『ドキュパカ!』詳細はこちら
» 株式会社アルパカ 公式サイト