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2025年12月12日

製造指示書をExcelで作っている会社が、受注で詰む理由|属人化はどこで生まれるのか

製造指示書をExcelで作っている会社が、受注で詰む理由|属人化はどこで生まれるのか
2025年12月12日

― 属人化の正体は「Excel」ではなく「受注情報の分断」にある ―

FAX・メールの注文書を、人が確認し、Excelに転記し、製造指示書を作る。
この流れで受注業務を回している中小製造業は、今も少なくありません。

最初は問題なく回ります。
しかしあるタイミングで、必ずこうなります。

「製造指示が追いつかない」
「この注文、誰が判断した?」
「確認待ちで現場が止まる」

この記事では、なぜ製造指示書をExcelで作っている会社ほど受注で詰むのか、
その構造を現場目線で整理します。

FAX・メール注文書から製造指示書までを整理するイメージ
FAX・メール注文書から製造指示書までを整理するイメージ

製造指示書づくりで起きている、よくある運用

多くの現場では、次のような流れです。

  • FAX・メール・PDFで注文書が届く
  • 担当者が内容を確認し、Excel受注台帳に転記
  • Excelをもとに製造指示書・加工指示書を作成
  • 印刷または共有して現場へ展開

この運用自体は「慣れ」で回ります。
問題は、負荷が少し上がった瞬間に一気に破綻する点です。


受注で詰まり始める3つの引き金

1. 注文書の書式が増えたとき

取引先が増えると、

  • 品名の書き方が違う
  • 略語・枝番の意味が違う
  • 納期表記がバラバラ

結果、「確認できる人しか処理できない」状態になります。


2. 短納期・月末が重なったとき

このタイミングで発生するのが、

  • Excel転記待ち
  • 製造指示書作成待ち
  • 確認待ち

という見えない滞留です。
受注量は増えていないのに、現場だけが詰まります。


3. 担当者が休んだ・変わったとき

ここで初めて表に出るのが、属人化です。

  • なぜこの加工条件なのか
  • なぜこの順番なのか

Excelには結果しか残らず、判断理由が残らない。


属人化の正体は「Excel」ではない

よくある誤解があります。

  • Excelが悪い
  • システムを入れれば解決する

実際の原因はもっと単純です。

受注情報が、人の頭の中で補完されている

  • この品名はこの加工
  • この取引先は要注意
  • この書き方は過去案件参照

これらが製造指示書に明示されないまま、
人の経験で処理されています。

Excelは、
その暗黙知を「見えないまま固定化」しているだけです。


時間を食っているのは「入力」ではなく「確認」

現場で一番時間を使っているのは、入力作業ではありません。

  • 注文書とExcelの突き合わせ
  • 過去案件探し
  • 判断のすり合わせ

この時間は、
Excelを改善しても減りません。


うまくいく会社が最初にやっていること

いきなり、

  • Excel廃止
  • 全面DX

はしません。

最初にやるのは、受注情報を一度そろえることです。

  • 注文書の内容を同じ形で見られる
  • 誰が見ても同じ判断ができる
  • 製造指示書作成を「判断」から「変換」に近づける

製造指示書は「作るもの」ではなく「生成されるもの」

受注情報が整理されれば、

  • 品名
  • 数量
  • 納期
  • 加工条件

をもとに、
製造指示書は自動的に形になります。

ここで初めて、

  • 属人化が外れ
  • 引き継ぎが楽になり
  • 受注量が増えても耐えられる

状態になります。


Excelや紙は、今すぐ捨てなくていい

重要なので明確に書きます。

紙・Excel併用で問題ありません。

  • 現場フローはほぼそのまま
  • 裏側の手作業だけを置き換える
  • 段階的に進める

この進め方が、現実的に成功します。


この話が当てはまる会社のチェック

  • 注文書がFAX・メールで混在
  • 製造指示書を作れる人が限られている
  • 繁忙期に確認待ちが発生する
  • 人を増やさないと回らない気がしている

1つでも当てはまれば、
受注〜製造指示の構造は見直しどきです。


明日からの最小ステップ

  • 受注チャネル(FAX/メール)を書き出す
  • まずAIに読ませたい注文書を1種類決める
  • 過去の注文書を10〜20枚用意する
  • » ドキュパカ!(サービス) で進め方を相談する

まとめ

  1. 製造指示書で詰まる原因は、受注情報の分断にある
  2. 紙・Excel混在を前提に、段階導入が現実解
  3. 受注の整流化が、属人化解消の近道

【導入事例】光研化成株式会社(大阪府守口市)にて「ドキュパカ!受注AI」を導入 ― 中小企業の業務効率化と製造業DXを支援

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000120072.html

【導入事例】株式会社エムケー(大阪府門真市)が「ドキュパカ!受注AI」を導入 ― 受注・配車業務の属人化解消を支援

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000120072.html

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