FAX・メールの受注票を“撮るだけ・流すだけ”で受注台帳〜配車表まで自動化する流れがわかる記事です。
背景/課題
多くの中小物流会社では、いまも次のような流れが一般的です。
- FAXで届く配送依頼書を紙のまま回覧
- メール添付のPDFを印刷→Excel配車表へ転記
- 電話での追加依頼は付箋・個人メモで管理
- 1日30〜80件の依頼を2〜3名の受付担当が入力
- 配車担当の頭の中にしかない“暗黙のロジック”で段取り
とくに、得意先ごとにフォーマットがバラバラで、
「誰が見ても同じ判断ができる状態」からはほど遠い現場が多いのが実情です。
今回紹介する事例は、
物流業の一般貨物運送会社で、次の課題を抱えていました。
- FAX受注の多さ(1日50件)で転記が逼迫
- メール注文と紙注文が混在し配車順が見えない
- 属人化により、配車担当者が休むと現場が止まる
- 受注残・追加依頼の把握が遅れ、ドライバーへの共有が遅延
この状態が長年続き、受付 → 配車 → ドライバー共有までのリードタイムが最大2時間かかっていました。
改善プロセス
(1) ドキュパカ!受注AIで注文書を読み取り → 受注台帳化
まずは、現場にある注文チャネルをすべて棚卸し。
- FAX受注
- メール添付(PDF・画像)
- 取引先が送ってくる写真ベースの注文
これらを、ドキュパカ!受注AIに集約しました。
導入ステップはシンプルです。
- スマホで注文書を撮影 or FAXメール転送
- 自動で「受注元/品名(荷物内容)/数量/集荷先/納品先/希望日時」を抽出
- Excel配車台帳の形式(スマホアプリ化も可能)に自動整形・並び替え
ここで重要なのは、
得意先ごとにフォーマットが違っても読み取れること。
従来型のツールのように「固定フォーマットの事前登録」が不要なので、
紙・Excel依存の現場でもすぐ使えます。
(2) 受注台帳から配車表へ自動展開
受注台帳が自動で整うと、その情報をもとに配車表をワンクリック生成します。
- 荷物の大きさ
- 積載順
- 集荷先 → 納品先のルート
- 時間指定・優先度
- トラックの空き状況
これらを踏まえ、配車担当が行なっていた段取り作業をAIで事前整理。
さらに、
- 受付中
- 段取り中
- ドライバーへ共有済
- 完了
といったステータスがリアルタイム更新され、
営業・現場担当・ドライバーが同時に確認できます。
電話・メッセージでの連絡が激減し、
「どこまで進んでいる?」「何が残っている?」が即時にわかる体制になりました。
(3) 基幹連携で「受注残」を日次可視化
次に、既存の
- 出荷実績データ
- 積載管理
- 車両稼働データ
と連携し、受注残・処理状況・翌日の負荷が毎日見えるように。
これにより、
- ドライバーの稼働予測
- 翌日の繁忙度予測
- スポット便の判断
- 配車ミスの事前回避
といった経営判断が早くなり、
“配車の属人化”がほぼ解消されました。
現場からは
「注文が来たら勝手に台帳ができるから楽になった」
「配車の“順番待ち”が消えた」
という声も上がっています。
明日からの最小ステップ(4つ)
- 今日の受注チャネル(FAX/メール/電話)を書き出す
- まず最初にAIに読ませたい注文書を1種類だけ決める
- サンプル帳票を10〜20枚用意する
- » ドキュパカ!(サービス)から相談する
https://al-pa-ca.com/docu-paca/
まとめ
- 受注の“受け側”を変えると、配車の属人化が劇的に解消される
- 紙・Excelとの混在期でも無理なく段階導入できる
- 受注残・負荷を日次可視化すると、配車効率が大きく上がる
