営業担当が退職するとき、引き継ぎ資料には案件リストと進行中の商談が並ぶ。しかし本当に失われるのはそこではない。過去5年分の「誰と会って、どんな関係を築いてきたか」──つまり名刺と、その裏にある文脈だ。
よくある失敗パターンは3つある。
- 名刺が本人の個人スマホの無料アプリに入っていて、アカウントごと退職者と一緒に去る
- 机の名刺ホルダーは残ったが、どの名刺が重要で、どんな経緯の相手か誰もわからない
- 慌てて退職前の1週間でスキャンさせたが、入力が雑で検索に引っかからない
どれも、退職が決まってから対処しようとした結果だ。人脈の引き継ぎは、退職時のイベントではなく、日頃の仕組みの問題として扱うほうがうまくいく。
仕組みでやる3つのこと
1. 名刺は受け取った時点で会社の共有名刺帳に入れる。
入社時から「名刺は撮影して共有名刺帳へ」を運用ルールにする。撮影だけで登録が終わるツールなら、営業側の負担は1枚数秒で済む。退職時に何かを回収する必要自体がなくなる。
2. 接点の記録を名刺に紐づける。
「いつ・どこで・何を話したか」のメモが名刺と一緒に残っていれば、後任は関係をゼロから作り直さなくていい。商談メモほど重くなくていい。一行あれば十分だ。
3. アカウントの権限を人ではなくチームで持つ。
個人アカウントの無料アプリでチーム共有もどきをしていると、退職=データ消失になりうる。管理者がメンバーの追加・削除をコントロールできるサービスを使い、退職時は席を減らすだけ、にしておく。
法律面の注意も一つだけ
業務で受け取った名刺の情報は個人情報にあたるため、退職者が顧客リストを私的に持ち出す・会社が本人の同意なく私物アプリのデータを吸い上げる、といった雑な扱いはトラブルのもとになる。「会社のツールで、会社の管理下で最初から一元管理する」のは、この観点でも筋がいい。
手前味噌だが、私たちが作っているドキュパカ!は人数課金(1人月980円・税込)でチームの共有名刺帳を持てるサービスで、メンバーの席は月単位で増減できる。退職時は管理画面で席を1つ減らすだけで、その人が登録した名刺と記録はチームに残る。
人が辞めても、会社が積み上げた人脈は辞めない。そういう状態を、辞める人が出る前に作っておくのが責任者の仕事だと思う。
(筆者注:個人情報の取り扱いについては一般論であり、個別の状況は専門家に確認してほしい)
この記事を書いた私たち
クラウド名刺管理サービス「ドキュパカ!」を作っているチームです。基本料金なし・1人月980円(税込)で、AIが名刺の読み取りから会社調査・あいさつメールの下書きまで行います。30日間の無料体験にカード登録は不要です。料金も機能も meishi.al-pa-ca.com にすべて公開しているので、この記事ごと比較の材料にしてください。
